蒸和ゴム義歯について
床が蒸和ゴムでつくられた義歯で、生ゴム、硫黄、色素を主成分とした床用ゴムを蒸和釜で加熱したもの。
19 世紀終わりにアメリカの歯科医師によって初めて製作され、わが国には明治 7 年 (1874 年) に紹介された。
ゴム床義歯の製作方法は、ガラス、または薄い金属板の表面に未加硫のゴムチップ (1 センチ角程度) を置き、加熱軟化し、そのゴムチップをひとつひとつピンセットで石膏模型の中に填塞 (てんそく) する。填入用ゴムも床用と歯肉用の 2 種類を使い分け色をつける。
そして、上盒と下盒に填入した後、プレスにて試適を行う。
これを蒸和釜 (厚い銅製のオートクレーブ) に装填したあと、コンロで火加減を調節しながら加硫する。
しかし、この火加減が難しくて、加減を誤ると安全弁が暴発して天井を突き破ったり、ゴム床が発泡して巣だらけになるという。
そのため、この火加減を見張る (およそ 1 時間) のが大変であり、一晩に 2 ~ 3 回繰返すと、ほとんど徹夜作業であった。
また、「お歯黒義歯」も多数作られていた。
昭和 10 年代に合成樹脂 (アクリリック・レジン) の出現によって姿を消した。
19 世紀終わりにアメリカの歯科医師によって初めて製作され、わが国には明治 7 年 (1874 年) に紹介された。
ゴム床義歯の製作方法は、ガラス、または薄い金属板の表面に未加硫のゴムチップ (1 センチ角程度) を置き、加熱軟化し、そのゴムチップをひとつひとつピンセットで石膏模型の中に填塞 (てんそく) する。填入用ゴムも床用と歯肉用の 2 種類を使い分け色をつける。
そして、上盒と下盒に填入した後、プレスにて試適を行う。
これを蒸和釜 (厚い銅製のオートクレーブ) に装填したあと、コンロで火加減を調節しながら加硫する。
しかし、この火加減が難しくて、加減を誤ると安全弁が暴発して天井を突き破ったり、ゴム床が発泡して巣だらけになるという。
そのため、この火加減を見張る (およそ 1 時間) のが大変であり、一晩に 2 ~ 3 回繰返すと、ほとんど徹夜作業であった。
また、「お歯黒義歯」も多数作られていた。
昭和 10 年代に合成樹脂 (アクリリック・レジン) の出現によって姿を消した。